Jの考察 ~中日ドラゴンズの未来~

Jの考察 ~中日ドラゴンズの未来~

シーズンも終盤、2021年10月12日、前日のドラフト会議の熱も冷めやらぬまま、

『立浪氏に来季の監督要請』というニュースが急に飛び込んできた。

満を持して、という感が強いが、もしかしたら僕が気づくずっと前から、このシナリオはあったのではないか?

ドラゴンズの過去と現状、未来について考えてみる。

昨年のAクラス入りからして、気の早いファンなら、今年は優勝を狙えると、誰もが思っていた。

だが・・・現状はご存知の通り。

フラストレーションが溜まる試合が多い中、どうしても、強かった落合監督の頃と比べてしまう。

球団に資金力もないため、主だった戦力補強(FA、助っ人外国人)はできない。

スーパールーキー、ポテンシャルの高い若手が早く育ってくれれば・・・

そんな時に、急にこんな考えが頭を過る。

「強竜への道はすでに始まっていたのだ。」

かつて落合監督時代はレベルの高いベテランばかりのチーム構成。
ドラフトなどの補強も、足りないピースを即戦力で補うぐらいの方針だった。

だが、2017年・・・森監督の最後のドラフトから戦略がガラッと変わる。

この年のドラフト、2位以下はすべて高校生である。

2017年 石川、高松、清水、伊藤、山本

与田監督に変わっても、引き続き、地元の有望選手(高校生)を中心に獲得。

2018年 根尾、梅津、勝野、石橋、垣越、滝野

2019年 石川、橋本、岡野、郡司、岡林、竹内

2020年 高橋、森、土田、福島、加藤、三好

1軍で若手起用が少ないと、ファンの不満は募っているが、有望な若手野手を2軍でしっかり育てるのが目的で、1軍起用はしない方針だったのかもしれない。

事実、与田監督就任と同時に、2軍監督には育成の達人、仁村徹氏を招聘している。

就任当初から優勝すると公言していた与田監督の言葉を、ファンは皆、信じていた。
だが、与田監督に託されていたのは優勝ではなかったのでは?

若手野手が育つまでの間、投手王国の再建を託されていたのだとしたら、見事に責任を全うしたと言える。

強かった落合監督の頃のドーム野球、守り勝つ野球の基盤を築いた。
思えば、監督を引き受ける際に、次の監督にいい形でバトンを引き継げたらと仰っていた事を今、思い出した。

次の時代を担う選手達の育成を行うという、一見、地味で誰もやりたがらない時期の監督を引き受けてくれ、また球団からの制限が多い中、球界屈指の投手陣を立て直してくれた、与田監督には感謝の気持ちでいっぱいだ。

そして今年のドラフト。

2021年 ブライト、鵜飼、石森、味谷、星野、福元

今回もまた高校生中心の指名だと、誰もが疑わなかった。

だが今年からは違う。

何故なら、今年の大学卒は、2017年の高校卒と同じ年齢。

これ以上の若返りは必要ない。

2017年〜2020年に指名した高校生、この世代を中心にチームを作り上げる計画だったのだ。

来年以降もおそらく、即戦力と高校生をバランス良く指名することになるだろう。

2022年、立浪監督が就任することは、ほぼ決定的。

新監督の元、レギュラー争いが激化してくることが予想される。

2021年の開幕から若手枠(1~2名)が設けられて、1軍で試されているようである。

一年間、1軍の試合に出続けた高松や、後半から見事な存在感を見せた岡林は、来季はスタメンに定着か?

来年以降、石垣、根尾、石川、郡司、なども入ってくるのではないだろうか?

優勝を目指すチームとして生まれ変わるのは、これからだ。

数年かけて築いてきた計画が、実を結ぶのは2025年頃と予想する。

2017年のドラフト以降、獲得した高校生選手達が23~26歳になる頃。

この頃には、現在2軍でしっかり体を作り、揉まれていた若手が、スタメンに名を連ねることになるだろう。

毎年ドラフトで、少しずつピースを集めた結果、野手に関しては、見事にバランスよく全てのポジションが揃うようになっている。

  1. (中)岡林
  2. (二)土田
  3. (遊)根尾
  4. (三)石川
  5. (一)石垣
  6. (捕)郡司、石橋
  7. (右)伊藤
  8. (左)高松

更に来年からはブライト、鵜飼が入ってくる。

この先ベテランになっていくだろう京田、周平は代打の切り札。

また、投手陣は柳、小笠原を軸に、梅津、勝野、清水、などがローテーションの核となるだろう。

与田監督の下、1軍で鍛えられた球界屈指の投手陣。

2017年以降、指名・獲得し、仁村監督の下、2軍で鍛えられた若手野手達。

待ちに待った待望の立浪監督。

おそらくコーチとして井端氏が招へいされ、アライバが復活。

加えて栄光の竜戦士も入閣するだろう。

この布陣で優勝しないはずがない。

これまで試合に一喜一憂して、与田監督の采配を罵った事もあったが、やっと、この壮大なシナリオに気づくことが出来た。

これからのドラゴンズは、かつて落合監督が率いていた常勝チームをも超える

『シン・ドラゴンズ』になると確信して、Jの考察とする。

愛知県西尾市で夫婦で営む小さな店、Atelier House JaMのJ(夫)。
生粋のドラゴンズファンです。
店のブログの隅っこを借りて、ドラゴンズ愛を語らせてもらいました。